銀聯決済(ユニオンペイ)は中国のクレジットカード及びデビットカードのブランドです。
中国人をメインとしたインバウンド対策としてはもちろん、以下に当てはまるお店は決済方法のひとつにおすすめです。
- 中国人労働者が多い街で営業している
- 留学生の多い学校が店の近くにある
- メインの取り扱いが高額商品
家族カードも手軽に発行でき、銀行口座に残高さえあれば高額商品も購入できることから、銀聯決済(ユニオンペイ)は旅行者だけではなく中国人滞在者にも人気です。
実際に銀聯決済(ユニオンペイ)を導入した場合のメリットやデメリットについては、この記事でおすすめのお店のタイプとともにご紹介しています。
銀聯決済(ユニオンペイ)を使った際のメリットとは
銀聯決済(ユニオンペイ)は中国に本社を置くグローバルなカードブランドで、日本及びアジアはもちろん、EUやアメリカ・アフリカなどでも使用されています。
主なユーザーとなる中国人は近年、日本への旅行者も多く、国内の各種インバウンド対応のメインターゲットにもなっています。
国内の決済代行サービス会社を選ぶポイントのひとつに銀聯決済(ユニオンペイ)取り扱いの有無を重視するメリットは、以下のようなものがあげられます。
- 安定したユーザー数が見込める
- インバウンド以外の利用者も期待できる
- 専門のカスタマーサービスへ誘導できる
- 中国人以外の利用者も集客可能
旅行者による一時的な利用だけではなく、国内の中国人労働者による利用も見込めるのが銀聯決済(ユニオンペイ)の特徴です。
厚生労働省が発表した資料によると、平成30年時点で登録されている外国人労働者の割合は中国人が最も多く、全体の3割近くを占めていました。
短期・長期の差はありますが、数日のみの旅行者だけではなく住人による継続的な利用が期待でき、旅行者向け以外の業態でも銀聯決済(ユニオンペイ)導入のメリットがあります。
また、日本は銀聯決済(ユニオンペイ)が多く利用される地域として、国内ATMとの提携による現金引き出しサービスやカスタマーサービスが提供されています。
仮に顧客とのトラブルが起こっても、「国内の専門カスタマーサービスに相談してください」と誘導できる安心感があります。
中国に本社を置く銀聯決済(ユニオンペイ)ですが、日本人でも国内の大手銀行やクレジットカード会社(三井住友銀行など)を介してカードを発行することができます。
海外出張や旅行の多い日本人もターゲットとなるため、他の国際ブランドと同様、銀聯決済(ユニオンペイ)の導入は幅広いユーザーを取り込めます。
銀聯決済(ユニオンペイ)を使うことによるデメリットはある?
中国国内だけでも、カードの発行枚数(クレジット・デビットの合計で)60億枚を超える銀聯決済(ユニオンペイ)は、VISAカード以上の所有率を誇ります。
そのため中国人をターゲットに想定したサービスでは必要不可欠といえるカードブランドですが、以下のようなデメリットも加味して導入を検討しなければなりません。
- 決済手数料がサービス会社ごとに異なる
- 対応できる決済代行サービス会社が限られる
- AliPayやWeChatPayのほうがサービス提供会社が多い
決済代行サービス会社は、クレジットカードのブランドによって手数料を分けている場合があります。
具体的な数字を公表している決済代行サービス会社の多くが、VISAやMastercardは3.24%に設定しているのに対し、銀聯決済(ユニオンペイ)は3.74%前後に設定しています。
JCBなど同様の決済手数料となっているカードブランドもありますが、決済手数料を重視する方は、カードブランドごとに決済手数料を設定しているサービス会社に注意してください。
中には銀聯決済(ユニオンペイ)の手数料を安く設定しているロボットペイメント(3.2%~)のような決済代行サービス会社もあるため、複数の決済代行サービス会社を比較しましょう。
ただし、銀聯決済(ユニオンペイ)に対応できる決済代行サービス会社は限られていることから、選択肢はけして多くありません。
インバウンド向けの決済方法では手軽なQRコード決済のAliPayやWeChatPayのほうが多く導入されており、対応サービス会社も多いのが現状です。
銀聯決済(ユニオンペイ)もQRコード決済を導入していますが、複数の決済方法を一括で導入したいと考えている方は、サービス会社選びを慎重に行う必要があります。
銀聯決済(ユニオンペイ)を導入したほうがいいのは高額商品取り扱いのお店
インバウンド向けの決済方法としても魅力のある銀聯決済(ユニオンペイ)ですが、手軽さで見ると同じ中華サービスのAliPayやWeChatPayも捨てがたいのが正直なところです。
そのような中であえて銀聯決済(ユニオンペイ)の決済を導入するメリットもあります。
たとえば以下のような方は、QRコード決済(AliPayやWeChatPay)よりも銀聯決済(ユニオンペイ)のカード決済のほうがおすすめです。
- 高額商品を取り扱うお店
- 即日決済を希望するお店
- 留学生など若年層の長期滞在を狙うお店
QRコード決済の場合、決済代行サービス会社によっては利用できる業態が限られていることも多く、美術品など高額商品の取り引きでは使用できない可能性があります。
中国政府の規制により、QRコードによる決済は1日500元が限度額に設定されていることも注意すべき点です。
一部2段認証により500元以上の取り引きも可能にできますが、顧客が面倒くささを感じるシステムになっています。
対して銀聯決済(ユニオンペイ)はデビットカードの側面も持っているため、銀行口座にある残高が限度額です。
そのため、高額商品でも口座残高さえあれば通常どおりの決済方法で取り引きでき、即日決済が完了するため安心して売買できます。
家族カードも手軽に発行できることから、近年は海外へ留学する子供への生活費仕送りに活用されています。
中国人労働者の多い街や、留学生の多い街で中国人客が多く見込めるお店には、銀聯決済(ユニオンペイ)の導入がおすすめです。
まとめ
銀聯決済(ユニオンペイ)は中国人観光客や労働者に加え、日本人のユーザーも増えつつある国際カードブランドのひとつです。
海外出張や旅行の多い日本人ユーザーの集客も期待できるため、インバウンドを意識していない店舗・会社でも一定以上の集客が期待できます。
中国人にとって主流となっているQRコード決済よりも、手軽に高額取り引きができるメリットもあり、高額商品を取り扱うお店には特に銀聯決済(ユニオンペイ)がおすすめです。