PayPayとは別に始まった「PayCAS Mobile」の手数料・料金・審査の厳しさ・評判を調べました

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キャッシュレス決済の中でも、利用者側・店舗側ともに知名度や利用率の高いサービスといえば、PayPayです。

売り手側にとって手数料が安く、ネット環境を整える必要もないため、小規模な商店・個人店でも手軽に導入できるメリットがあります。
一方で、PayPayや一部のインバウンド向け決済サービスしか使えないというデメリットがありました。

この記事では、従来の不便性を解決できるサービス『PayCAS Mobile』について解説します。

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PayCAS Mobileとは

PayCAS Mobileとは、PayPay株式会社が新しくサービス提供を開始したマルチ決済サービスのことです。

専用のマルチ決済端末1台でクレジットカードや電子マネー、PayPayを含むキャッシュレス決済など複数の決済方法に対応できます。

銀聯カード以外のクレジットカードは、1回払いの他に2回払い・分割払い・リボ払い・ボーナス一括払いも受け付け可能です。

PayCAS Mobileの特徴の1つは、決済手数料が決済方法ごとにこまかく決められていることです。

料金形態も通常料金と特別セットプランの2種類があり、詳しい料率はそれぞれ下記のとおりです。

決済方法 対象の決済種類 通常料率 料率
※特別セットプラン
カード決済 VISA
Mastercard
3.24% 2.80%
JCB
アメリカン エキスプレス
ダイナースクラブカード
Discover Card

3.24%
銀聯カード 3.24%
※非課税
QRコード決済 PayPay
auPAY
d払い
メルペイ
楽天ペイ
J-CoinPay
3.24% 2.95%
Alipay
WeChat Pay
銀聯QR
JKO PAY

3.24%
※非課税
電子マネー
※オプション
別途電子マネー利用月額費用1,020円(1台)が必要
交通系電子マネー
楽天Edy
nanaco
WAON
iD

2.95%
QUICPay 3.24%

決済手数料に特別セットプランの料率が適用されるのは、PayPayの公式サイトから申し込んだ事業主のみです。

PayCAS Mobile公式サイトには、上記の表の左側、割引なしの通常料率のみが掲載されています。

少しでも決済手数料を安くしたい方は、PayPayの公式サイトを介して申し込みましょう。
PayPay公式サイトでは、PayPayの加入済・未加入を問わずPayCAS Mobileへ申し込み可能です。

すでにPayPayを利用していて、新たにマルチ決済サービスを導入したい場合は、申し込み前に担当者へ連絡すると最適な手段を提案してくれます。

従来のPayPayとの違い

従来のPayPayは、一部のQRコード決済(PayPay、WeChat Payなどインバウンド向けサービス)しか導入できませんでした。

クレジットカードや交通系電子マネー、楽天ペイ・auPAYなど他社QRコード決済なども導入したい場合、下記の方法いずれかを選ぶ必要があります。

  • 1.PayPayと他社サービスを個別で申し込む
  • 2.PayPayに対応した他社サービスを申し込む

どちらも二度手間となったり、費用が高くついたりするデメリットがあげられます。

1.PayPayと他社サービスを個別で申し込む

1つ目は、PayPay以外のキャッシュレス決済は他社サービスを別途申し込み、併用する方法です。

すでにPayPayを導入していた店舗の場合、改めて他社サービスを申し込むので、下手をすると2社分の月額利用料や売上金の振込み手数料が発生します。

申し込みの手間やランニングコストが二重になってしまうことが、従来のPayPayのデメリットでした。

PayCAS Mobileなら、一度申し込むだけでクレジットカード、PayPay含むQRコード決済、電子マネーを導入できます。

ランニングコストも管理も一元化するため、2社申し込む方法に比べると、導入後の手間も半減します。

2.PayPayに対応した他社サービスを申し込む

2つ目は、最初からPayPayにも対応した決済代行サービスに申し込む方法です。

ランニングコストや申し込みの手間が1社分で済むメリットがある一方で、料金システムによっては決済手数料が高くつくリスクがあります。

たとえばスマレジ・PAYGATEに加入した場合、PayPayの決済手数料は3.24%以上です。

公式サイトでは「3.24%~」としか記載されていないため、場合によってはさらに高額となる可能性も考えられます。

PayCAS Mobileなら、PayPayの決済手数料は通常料率で3.24%、特別セットプランなら2.95%と明瞭です。

上記のとおり他社サービスと併用する方法と、PayPayにも対応した他社サービスのみを導入する方法、どちらもPayCAS Mobileに比べると料金が高くなるリスクがあります。

料金面のメリットを考えると、従来のPayPayよりもPayCAS Mobileのほうがお得に利用できます。

PayCAS Mobileの端末の特徴

PayCAS Mobileは、専用端末を使用します。

通常は78,800円ですが、PayPay公式サイトから申し込んだ場合は無料で入手できます。

PayCAS Mobile専用端末の詳細は、下記のとおりです。

  • Androidを搭載
  • タッチ操作対応5インチスクリーン
  • SoftBank SIMに対応
  • Bluetooth対応
  • 別途クレードル購入で有線接続にも対応
  • コード読み込み用カメラを2か所に搭載
  • レシートプリンターつき
  • 458gのコンパクトな片手サイズ
  • 据え置き型端末もあり

OSはAndroidを搭載しているため、アプリでさまざまな機能を追加できます。
たとえば勤怠管理やPOSレジ、免税対応、モバイルオーダーなど、各業種に適した機能があげられます。

専用端末1台で「タッチ決済」「磁気カード」「ICカード」「コード読み取り」に対応しており、レシートもその場でプリントできるため、レジから離れた場所でも決済できます。

PayPayのQRコードつきPOPを店頭に設置せずとも、端末のカメラでお客様のスマホからコードを読み取れます。
お客様のスマホで入力された金額を確認する手間も削減でき、入力間違いのリスク軽減につながります。

500mlペットボトルよりも軽量でコンパクトなサイズなので、片手で使用するのはもちろん、レジ周りに置いても場所を取りません。

PayCAS Mobileは上記の専用端末の他にも、「レシートプリンターはいらない」「決済機能だけで良い」という方向けの据え置き型端末が用意されています。

PayCAS Mobileと他社類似サービスの比較

PayCAS Mobileの他にも、マルチ決済サービスを提供している決済代行サービス会社は複数あげられます。

ここでは主なマルチ決済サービス2社「スマレジ・PAYGATE」「スクエアターミナル」との比較結果を紹介します。

スマレジ・PAYGATEとの比較

PayCAS Mobileとスマレジ・PAYGATEの特徴を比較すると、下記のとおりです。

PayCAS Mobile スマレジ・PAYGATE
決済手数料 2.80%~3.24%
※PayPayから申し込んだ場合
3.24%~
月額利用料 1,980円~
※PayPayから申し込んだ場合
※電子マネー利用の場合+1,020円(1台ごと)
3,300円
対応決済サービス数 ・クレジットカード:7社
・QRコード:10社
・電子マネー:6社
・クレジットカード:7社
・QRコード:8社
・電子マネー:6社

売上金の振込み日 月2回入金(15日・月末) ・QRコード決済は月1回
・その他は月2回(15日・月末)
振込み手数料 無料 非開示
導入までの日数 最短4週間 最短7週間
端末補償 4年 1年

スマレジ・PAYGATEは、POSレジ機能などを提供している「スマレジ」のマルチ決済サービスです。
PayCAS Mobileとの大きな違いは、決済サービスの種類と手数料、端末補償期間があげられます。

スマレジ・PAYGATEは8社のQRコードへ対応しているのに対して、PayCAS Mobileは10社です。

対応していないのは銀聯QR、JKO PAYの2社で、主に中国・台湾で使用されているサービスです。

手数料も決済方法によってはPayCAS Mobileのほうが一部サービスで安くなっており、端末補償期間も4年間と長めに設けられています。

ただし、スマレジ・PAYGATEにも病院・クリニック向けのお得なプランが用意されていたり、POSレジなどさまざまな機能と連携できたりするメリットがあります。

中国・台湾などインバウンド向けの決済方法を充実させたい方はPayCAS Mobileが、病院・クリニックに導入したい方はスマレジ・PAYGATEが向いています。



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スクエアターミナルとの比較

PayCAS Mobileとスクエアターミナルの特徴を比較すると、下記のとおりです。

PayCAS Mobile スクエアターミナル
決済手数料 2.80%~3.24%
※PayPayから申し込んだ場合
3.25%~3.75%
月額利用料 1,980円~
※PayPayから申し込んだ場合
※電子マネー利用の場合+1,020円(1台ごと)
無料
対応決済サービス数 ・クレジットカード:7社
・QRコード:10社
・電子マネー:6社
・クレジットカード:6社
・QRコード:1社
・電子マネー:3社
売上金の振込み日 月2回入金(15日・月末) 最短翌営業日入金
振込み手数料 無料 無料
導入までの日数 最短4週間 最短2~3営業日
端末補償 4年 1年

スクエアターミナルは、アメリカ発の企業Square(スクエア)の、マルチ決済サービスです。

スクエアターミナル最大の特徴は、決済手数料以外の費用がいっさい発生しないことです。

初期費用として端末代や、別途端末の通信費はかかりますが、スクエアターミナルの月額利用料や売上金の振込み手数料はいっさい請求されません。

ただし、PayCAS Mobileに比べると対応できる決済方法の種類が少ないというデメリットもあります。
QRコード決済で対応しているのは、PayPayのみです。

数%とはいえ決済手数料も他社より高い傾向にありますが、月額利用料などがかからない点を考慮すると、デメリットとはいえません。

たとえば100万円の売上がある店舗の場合、3.24%のPayCAS Mobileと3.25%のスクエアターミナルでは決済手数料の差額が100円です。(32,400円と32,500円)

月額利用料を含めると、スクエアターミナルのほうが毎月の費用は安くなります。

PayPayと主要クレジットカードや電子マネーさえ導入できれば良いという方は、毎月の費用負担が少ないスクエアターミナルのほうが向いています。

PayPay以外の決済方法を充実させたい、インバウンド需要にも対応させたい方は、PayCAS Mobileのほうがおすすめです。


PayCAS Mobileはこんな人におすすめ

PayCAS Mobileの導入は、以下のような方におすすめです。

  • 幅広い決済サービスに対応したい方
  • すでにPayPayを導入済みで、新たに決済方法を増やしたい方

前述の「スマレジ・PAYGATE」「スクエアターミナル」2社との比較情報でも分かるとおり、対応している決済方法が多いのがPayCAS Mobileの特徴です。

マルチ決済サービスにこだわらなければ、PayPayに対応した決済代行サービス会社は複数ありますが、端末1台でレシート発行まで対応できるケースは多くありません。
端末1台で手軽に多くの決済方法を導入したい方は、PayCAS Mobileを検討してはいかがでしょうか。

PayPay公式サイトを介して申し込めば決済手数料も安くなるので、すでにPayPay加盟店となっている方もPayCAS Mobileへの乗り換えがおすすめです。

まとめ

PayCAS Mobileは、端末1台でクレジットカードやQRコード決済、電子マネーに対応できるマルチ決済サービスです。

従来のPayPay導入のように、クレジットカードや電子マネーのために他社サービスと併用する必要がありません。

幅広い決済方法に対応したい方や、月額費用や管理の手間を一元化したい方に、PayCAS Mobileはおすすめです。

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