PayPayはクレジットカードや交通系電子マネーとは異なる、新しいオンライン決済サービスです。
クレジットカードを持たない若者も残高チャージにより利用できるため、世代問わず多くの利用者がいるPayPayの導入は、以下のような店舗におすすめです。
- 若者や外国人など客層が幅広い
- 初期費用も月額固定費も抑えたい
- 難しい操作がなく使いやすい
頻繁にキャンペーンを行っていることから、顧客のスピーディな流入が期待できるため、導入までのタイムラグも短いほうがお得です。
そのため、導入を検討している方は、即座に審査申し込み段階まで進められるオンラインでの申込みがおすすめです。
※入金手数料も無料
また、PayPayのメリットや導入店舗の口コミ情報については、以下でご紹介しています。
PayPayの情報まとめ
会社名 | PayPay株式会社 |
---|---|
サービス名 | PayPay |
対応環境 |
・店舗決済 ・オンライン決済(条件あり) |
決済手段 |
・登録したクレジットカード(3Dセキュアによる本人認証済みヤフーカードのみ) ・Alipay(支付宝)※要事前登録 ・電子マネー(PayPay残高) ※残高チャージは以下の方法で可能 ・銀行口座 ・ヤフーカード ・ソフトバンク・ワイモバイルまとめて支払い ・Yahoo!マネー ・セブン銀行ATM |
手数料 | 2021年9月30日まで無料 |
引き落とし日 |
・当日〆の翌々営業日払い(累計売上が1万円を超えた場合) ※PayPay銀行(ジャパンネット銀行)は、翌日入金。 ※ゆうちょ銀行の場合、4営業日後入金。 ・月末〆の翌々営業日払い |
必要な書類 |
必要事項を専用フォームに入力後、以下の必要書類を画像ファイル(jpg,gif,png形式)にてアップロード ※PDFファイルやその他の形式の書類は不可 ・(特定の業種のみ)各種許可証 その他、法人は法人番号情報を提出(書類は不要、国税庁にて確認可能) 個人事業主の場合は、以下の本人確認書類を1点提出 ・運転免許証 |
審査にかかる時間 | 最短1営業日 |
無料トライアルの有無 | 無(期間限定(条件あり)で手数料等すべて無料) |
無料プランの有無 | 無(期間限定(条件あり)で手数料等すべて無料) |
モバイルでの利用可否 |
可 自前でPC,iPad、iPhoneの用意が必要 |
他社よりも優れている点 |
・決済システム利用料が2021年9月30日まで無料 ・国内のQR決済で最もよく利用されている ・キャッシュバックなどキャンペーンが多い ・無料の専用キットを組み立てて設置するだけの簡単導入 |
※入金手数料も無料
PayPayは使いやすい? 端末を買わなくてもアプリで使える?
PayPay(ペイペイ)は3大キャリアの一角を担うソフトバンクグループと、大手通信業者ヤフーの共同出資により設立された企業です。
そのため、利用者側からすると、ソフトバンクやヤフーの各電子マネーと相互利用できる便利さがあります。
複数のサービスと連携できるなら、店舗での決済手続きは面倒なのでは、と思うかもしれませんが、PayPayは店舗側にとっても非常に使い勝手の良い決済代行サービスです。
- 管理画面はPC・タブレット・スマホで操作可能
- 導入しやすい2通りの決済方法
- 導入時は専用POPの設置と管理画面の設定のみ
- サブユーザー(副管理者)の追加が可能
PayPay導入による店舗側のメリットで注目すべきは、上記の4つです。
決済代行サービスを導入する際にネックとなるのが、申込みのための費用に加え、専用機器を購入しなければならないコストではないでしょうか。
PayPayの決済作業は、専用機器ではなくPOPと、既存のスマートレジのバーコードスキャナーしか使用しません。
管理画面もタブレットやスマホの他、PCでも操作・閲覧できるため、タッチパネル式の操作に慣れていない方でも、いつも売上管理に使用しているPCで簡単にPayPayを利用できます。
決済方法は、店内の設備に合わせて2通りから選べます。
PayPayから登録時に送付されるキット(QRコードが印刷された店頭用POP等)を顧客にセルフで読み取ってもらうか、レジのバーコードスキャナーで顧客のスマホ画面に表示されたバーコードをスキャンする方法です。
各スマートレジと連携可能となっており、従来の機材を活用できます。
ちなみに、バーコードスキャナーのないレジを使用している店舗でも、カメラ機能つきスマホに専用アプリをダウンロードすることで、バーコードスキャナーと同様の決済が可能になります。
決済・管理のどちらも、既に店舗にある設備(レジ・スマホ・PCなど)を利用するか、顧客のスマホを使用してもらうかのどちらかです。
そのため、PayPayなら新しく機器を購入したり、レンタルしたりとお金をかけることなく決済代行サービスを取り入れることができます。
また、同じ管理画面を操作できるサブユーザーの登録ができるため、複数の店舗を一元管理したいときや新店を増やすときに改めて審査を受ける必要がありません。
PayPayのオンライン決済利用が2020年から可能に
現在、多くのお店でPayPayの決済サービスを利用できるのは、実店舗のみとなっています。
従来はPayPayモール・ヤフオク!・Yahoo!ショッピングのみオンライン上でもPayPayによる決済が可能でしたが、2020年より利用範囲が拡大されます。
2019年12月現在は先行利用申し込みのみ受け付けており、サービス開始は2020年1月中の予定です。
以下のような条件や先行申し込み時の注意点があるため、オンライン決済での利用を希望する方は手続き前に必ず詳細を確認してください。
- 先行受付は特定の決済サービスプロバイダ利用者のみ
- 指定のショッピングカート事業者の利用者も予約可能
- 申し込みは利用中の上記いずれかの事業者へ
- 指定事業者の新規利用者も申し込み可能
- 一部取り扱い不可の商材あり
- 申し込み可能対象者は今後も拡大予定
先行予約は、特定の決済サービスプロバイダ・ショッピングカート事業者を介してのみ受け付けています。
そのため、現在PayPayのみ利用している方や、キャッシュレス決済を導入していない方、特定の決済サービスやカートを利用してない方は対象外です。
ただし、新たに指定業者との契約を結ぶことで利用が可能となるため、これを機に指定事業者への加盟店申し込みを検討しても良いでしょう。
時期は不明ですが、将来的に対象事業者を拡大する予定もあります。
現在はSBペイメントサービス・ゼウス・GMOイプシロン・ベリトランスなど13社が先行予約可能です。
注意点として、オンラインショップ対応にともない、取り扱い不可の商材や販売条件が新たに提示されたため、確認が必要です。
たとえば健康食品などは、法令にもとづいた表現方法の範囲で商品紹介をしているサイトに限り、PayPayによるオンライン決済を利用できます。
条件等は今後も変化する可能性があるため、申し込み直前に必ず確認するようにしましょう。
PayPayの手数料はいくら? 他社よりも高い?
決済代行サービス会社を選ぶ際に重視したいのが、決済1回ごとにかかる手数料や、売上金を口座へ入金してもらうときの入金手数料です。
各社で規定が異なるため、会社によっては決済内容(カードブランド)ごとに分けられていたり、店舗の取り扱い商品や業績に沿って変動したりします。
明確に提示している会社のみで見ると、決済手数料の平均的な手数料は3.24%~3.74%ですが、PayPayは無料で利用することができます。
ただし、以下のとおり条件・期限つきのため、導入時や決済時は注意が必要です。
- 決済手数料…顧客がQRコードを読み取って決済する場合のみ
- 入金手数料…ジャパンネット銀行は永年無料、その他は期間限定
決済手数料が無料になる条件は、決済時に顧客から店頭POPや店舗用アプリのQRコードを読み取ってもらうことです。
店舗側から顧客のスマホ画面のQRコードをレジのスキャナーでスキャンしたり、店舗用アプリで読み込んだ場合は、無料の対象外となります。
中国・台湾・香港からの旅行者が利用しているAlipayも、同条件(顧客による読み取り決済)にて無料ですが、こちらは2020年9月30日までの期間限定です。
次に、売上金を口座へ入金してもらう際にかかる入金手数料についてです。
入金手数料は、基本的には無料で利用できますが、登録口座がジャパンネット銀行か、その他の銀口座かによって期間が異なります。
ジャパンネット銀行以外の口座の場合、2020年6月30日までの期間限定で手数料が無料です。
決済や入金にかかる手数料を抑えたい方は、決済時に顧客側に読み取ってもらう方法を採用し、入金口座をジャパンネット銀行へ設定することを忘れずに。
入金手数料無料が期間限定でも構わない方は、ジャパンネット銀行の口座を新たに開設する必要はありません。
PayPayは手数料以外に月額利用料はかかる?
PayPayは初期費用0円、決済や入金の手数料も一部条件つきで無料です。
同じく初期費用がかからない点を売りにしている決済代行サービス会社は複数あげられますが、各社で互いに差をつけているのが、毎月のランニングコストの存在です。
たとえば、以下のような月額利用料を別途請求する会社もあるため、導入時には契約内容を細部まで確認しなければなりません。
- クレジットカード決済のシステム利用料
- 電子マネー決済のシステム利用料
- 顧客情報の管理手数料
- 決済用機器のレンタル料
有料となる会社の場合、平均で5,000円程度かかります。
PayPayの嬉しいところは、これら月額利用料が無料となっていることです。
申込時に送付される店頭用POPなどのキットも0円のため、毎月かかる費用は無料条件を満たさない場合の決済・入金手数料のみです。
よって、決済や入金にかかる手数料が無料となる条件さえ満たせば、ランニングコスト完全0円でPayPayによる決済を利用し続けることができます。
※入金手数料も無料
PayPayを登録する際の審査は厳しい?
決済代行サービスの導入で避けては通れない過程が、導入のための審査です。
中には審査が厳しい決済代行サービス会社もありますが、PayPayは業種問わず導入しやすい(審査が厳しくない)のが特徴です。
クレジットカードや交通系電子マネーなど、他社の決済サービスと連携したシステムを利用する場合、各クレジットカード会社や各電子マネー会社の審査が必要です。
しかし、PayPayの場合はクレジットカードや電子マネーとの連携を利用するのは、PayPayの引き落とし先をカード会社に設定したり残高をチャージする顧客側のみです。
店舗側はPayPayの決済システムのみ利用することとなるため、各クレジットカード会社の審査など、何段階もの複雑な審査を受ける必要がありません。
PayPayの審査自体も厳しくなく、平均2営業日で審査結果が通知されます。
他社では落ちやすい傾向にある個人事業主も、PayPayを導入している方が多いことから、PayPayは他社よりも比較的、審査に通りやすいと言えます。
ただし、Alipayの決済も導入する場合や登録情報に間違いがある場合は、(外部会社の審査を挟むため)審査に時間がかかったり、虚偽の情報登録をしたとして審査に落ちることがあります。
PayPayの評判は良い? 悪い口コミはない?
PayPayを既に導入している方の口コミを調査したところ、やはり初期費用や月額固定費に加え、条件さえ満たせば各手数料が0円になる点が評価されていました。
イマイチな口コミでは、たとえば以下のような口コミがありました。
『PayPayを導入しようと申し込んだら審査に落ちたので、電話で問い合わせてみたら事業情報を「通販業者」にしていたのが原因かもしれないと言われた』
PayPayの審査に落ちてしまった個人事業主の方の体験談ですが、この方の場合、登録段階で実態とは異なる事業内容を伝えたことが原因の可能性がある、とのことでした。
実際は顧客の元で体験授業などを開催する事業でしたが、あてはまる業種が分からず、「とりあえず何かを記入しよう」と安易に実態とは異なる記載をしたそうです。
PayPayは店頭・対面での決済を主な目的としているため、通信販売などオンライン決済が必要となる業種を選ぶと、審査に通らない可能性が高くなります。
コールセンターでは土日祝も申し込みや審査についての相談を受付けているため、申込書に記載する業種等で迷ったときは、電話で問い合わせてみることをおすすめします。
ちなみに、良い口コミは以下のような声がありました。
- Alipayが手数料無料で導入できたので助かる
- 大きいレジを置かずに済む
- レジの打ち込み間違いがなくなった
- 現金と売上の誤差を心配せずに済む
- 規制の多いオフィスビルでも導入できる
手数料が0円という点だけではなく、現金をいっさい利用しないことや、クレジットカード払いとは異なる決済スタイルにメリットを感じている業者も多く見られます。
たとえばオフィスビルの中には現金やクレジットカードでのやりとりを不可としているテナントもありますが、どちらにも当てはまらないPayPayの導入は許可がおりたという例があります。
単純にキャッシュレス決済を導入するだけであれば、他社サービスも検討の余地があります。
しかし、規制の多いテナントでの出店や、クレジットカード自体を利用しない顧客の流入も狙う方は、新しい決済方法のPayPayが最適です。
まとめ
PayPay最大の特徴は、一部条件つきながら、決済手数料や売上金の入金手数料が0円で利用できるうえ、初期費用もいっさいかからないことです。
機器の購入も必要なく、専用アプリをダウンロードすれば、従来のレジ(スマートレジ)やPC,タブレット、スマホなどで決済できるようになります。
初期費用だけではなく、決済手数料などランニングコストもできる限り削減したい方は、PayPayを選択肢のひとつに加えてみてはいかがでしょうか。
※入金手数料も無料